2005年5月
【前半】『対人恐怖の治し方』(森田正馬先生著 より)
・”人々は、異性、金銭、名誉、権勢等を獲たいと憧れる”のは人の当たり前の心理だと思う。飾らない人、良く見せようと しない人のほうが付き合いやすい。
・今までは人から嫌われないように生きてきたが、森田を勉強してから万人に好かれるのは無理とわかった。人と比べなくな ったし、人の為に何かしてあげたいという気持ちになった。
・人に好かれたいと言う欲望が、人を不快にさせたくないという思いになって、それが強くなっていった。
・人に怪訝な顔をされたら、自分の表情が気になり後で鏡を見に行ったり、不快にさせていないかどうかその人に話しかけて 、自分の不安を解消しようとしていた。
・次に会うまで気になって仕方がない、自分の嫌いな人にはそこまでしない。やっぱり好かれたいからだと思う。
・相手が嫌な顔をしているかどうか、それ自体も本当かどうかわからない。 今はそんなことはどちらでもいいと思うようになった。
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【後半】持ち回り理論学習 H.Kさん

◆「行動の原則」
「考え方の癖の修正」

*神経質者の考え方の癖
 ・先に結果を予測してしまう。
 ・するまえから出来るか出来ないかを予測し、出来なさそうならば、手をださない。(ex.英語の勉強など)
 ・今の自分にとっての意味(価値)が有るか?損か特か?中身の楽しさを味わう前に、損得の価値を決める。 合理的に生活したい。
 ・失敗しない自分を実現してから行動しようとする −> 結局、新しいことに出を出せない。臆病。 自分の気分を注視し、周りや自分のやりたいことが見えにくくなる。

  *修正していくには・・・
・行動して気づいていくしかない。
・頭の中で考えても何もわからない。実際やってみないとわからない。 
・普段から自分の考え方の癖を自覚しておく事が大切。そこから次へのステップに繋がる。

「行動の原則」

1)見つめ、感じる。

・自分の辛い部分を見つめるのは辛いことだが、我慢が必要。
・情けない自分(事実)を認める。
・情けないのは正の欲望の裏返し

  2)まず手を出し、動く

・考え方の癖があると難しく、自分からはなかなか出来ない。
・周りの人の誘いに乗って動くことが大事
・躊躇してタイミングを逃さない事も大切
・「動かないといけない」と考えるのは観念的

3)今できることはひとつしかない

・症状にとらわれているときは、周りが見えていないため、優先順位をつける事が困難
・頭で考えて出来たという事ではない

4)取り越し苦労には時間切れを宣言する

・準備し、点検しても、不安はなくならない
・そのままにしておく、仕方ない

5)初めての行動には不安がつきもの

・悩んでいる時は、不安を異常視(あってはならないものと考えてる)
・初めての事は当然不安なもの
・不安を感じながらも、物事をこなしていくことが大事

6)100%完全な行動はあり得ない

・神経質者は失敗したくないと思っているが、完全とはイメージの中のもの
・選択して行動した結果は、甘んじて受けるしかない
・結局仕方がないという事も、自分の中に持っておく
・出来た事を評価していくことが大事

7)行動にははずみがあり、リズムがある

・自分の得意な事は動きやすい。
・自信がないと断ってしまいがちだが、請合うときちんとこなすのが神経質者
・苦手な事にも手を出し、経験の引き出しを増やすといろんな時に対応しやすくなる

8)感情と行動は別物

・感情は意のままにはならない(感情の法則)
・苦手な事も不安なままで手を出していく(恐怖突入)
・不安なままでも行動は可能(体得すればそれが「あるがまま」)

9)外相整えば内相自ら熟す

・いくら心が騒いでも、1歩踏み出すことから始まる。
・辛いところへちょろんと入る(恐怖投入)(ex.会社へ行きたくないが、洗顔→着替え→食事と1つ1つ行動)
・行動できたら不快な気持ちも、行動と共に消えていく 

10)物の性をつくす

・物の用途やその瞬間を最大限に生かしきる事が、自分自身を生かしきる事 (ex.洗顔した水→雑巾洗い→植木)
・仕事、遊びに精一杯打ち込む。

11)物そのものになる

・物そのものにならなければならないと考えるのは、間違い
・気にしながら、とらわれながらも目の前の事に手を出していくうちに、夢中になっていることに気付く
・何かを成し遂げようと工夫していく中で、結果として物そのものになっているという事

12)人生は事実の積み重ねである

・悩んでいるときは、症状を治してから、そこから始まると思いがち
・苦しいながらも自分らしさを発揮して日々を過ごす。
・事実の積み重ねの中で、結果として治る
*治すのが目的になってはいけないが、「治りたい」という気持ちは大事。そこが原点
とじる