◆神経質症の発症には強いストレスがかかわっているのでしょうか?
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・自分の場合は、会社での昇進がきっかけで神経症に陥りました。
しっかりしなければという思いが強く、上司らしく落ち着いて仕事も
しっかりこなさなければと思いましたがかえって恐怖と不安におそわれる
結果ににりました。
・小さい頃から両親の悪口をまわりからきかされ、まわりから祝福されず
に生きていかないといけないのかという思いも強くこの世からいなくなって
しまいたいと思っていました。子供のころから恐がりですぐおびえたり、
体も弱く過敏な体質でした。
・将来のことを先々心配して、煩悶を感じるから神経症になるのでは?
ストレスが強いと神経症ではなく鬱になるのでは?
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◆現実を正しく見るとは?捨て身とあきらめの違いは?
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・現実を正しく見るとは事実唯真のことです。自分自身をあざむかず
に純な心で見ます。やらなければいけない、逃げてはいけないという
感じで意識して恐怖突入しようとするのではなく、ちょろんとはいって行動
します。さっと物事の中に入ったらいいです。
・あるがままはあきらめではありません。
こんなことするのは難しいなと思いながらもそのまま行動したらいいです。
捨て身とは往生してしまうことです。
・頭で考えて全てが解決すると思いがちですが、実際は行動が全
て解決してくれます。「我思うゆえに我あり」ではなく「我動くがゆ
えに我あり」です。頭の中だけで考えるほど自滅していってしまいます。
・功利的に最短距離を走りたい、損得を考えたり無駄をしたくない労力を最小限
しか出したくないという思いが強いです。先になんでも計算してしまうような
ところがあります。やっても効果がうすいとわかると手を出さなくなって
しまいます。馬鹿なことや無駄と思われるようなことをやっている人を見ると
冷めた目で見たりしてます。(でもその人がうまくいったり成功したりすると
くやしかったりします(笑))
自分の頭で考えて解決していると思っていますが実際はちがってます。
経験不足のまま頭でっかちになっていきました。
安全に生きていこうとか頭の中の空想だけで生きてきたような感じで自分を
だましながら生きてきたのかなという気もします。
・今も、人からよく思われたい、よく見られたいとか自分をあざむいてる
部分があります。
・昔は先々のことばかり気にして心配していました。いつも頭痛で悩ん
でいました。いつもすっきりした気分を求めていましたが曇った日や晴
れた日があるのが事実で、気分もそんなものだということがわかりました。
時には頭が痛いというのもしかたないと思えるようになりました。
頭が痛くてもいいじゃないかという感じになり、今はそれでいいじゃない
かとかそんなことも考えなくなりました。
・昔はやりすぎてしまって心も体もまいっていました。生の欲望と
の調和が難しいと思います。今もやりすぎてしまう傾向にありますが
それはそれでいいのかなと思います。
・患者さんが「雑念がとれない」というと森田先生は「そういうもんだから
それでいいじゃないか」と言われています。
頭の中はあっちこっち走っていろんなことを考えるものです。
頭の中のできごとを信じちゃだめです。でも頭の中であらがってしまう
のも事実です。「治る」ということに変な理想像がはいってしまっているのでは
ないでしょうか。
・治そう治そうとして行動しても苦しいだけです。でもいろいろ行動してこ
れだけやったし、努力したしもういいやと症状や森田に背を向けたとき、
森田先生が迎えにきてくれます(笑)決して森田をやってあきらめないでほしいです。
・事実はごまかそうとしてもごまかせません。事実は一番こわいから認めざ
るを得ないです。こわくなくなる方法はありません。こわいものを本当にこわいと
認めたら楽になります。事実には勝てないしそこからスタートするしかありません。
事実が一番楽で易しくもあります。
・事実を見た後の感情や見方は人それぞれみんな千差万別です。
森田先生のような事実の見方をしないといけません。それには純な心がからん
できます。
・森田先生になりきったら治ります。もう治らなくてもいいと反逆児の
ようになると治したくなくても治ります(笑)森田先生の好きな人は治ります。
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◆症状を受け入れてやれることをしているのですが症状がどうしてもついてきます。
やるべきことに意識がいかなくて症状が気になるほうが強いです。
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・そういうもんです。気になるものです。それが普通です。
・嫌なことや不得意なことは気になるものです。嫌な気分がおきて当
たり前とわかったら気にならなくなります。自分のしっぽをひっぱり
続けるように、気になることにしがみついてしまうからますます気にな
ってしまいます。
・森田を学ぶなら核になるものをつかんでほしいです。やりたいことは
病気でもやるはずです。やりたいことはしましょう。治ったらやろうと
思っていたらいつまでたってもできません。
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◆症状の気になり方の強い弱いで今日はいい一日悪い一日だとか思ってしまいます。
「あるがまま」がことばとしてはわかるのですが実感としてわかりません。
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・治るレベルもいろいろあると思いますし、森田先生も大卒でも高卒でも
中卒でも人それぞれで自分の望むところでいいと思っています。
ちゃんと生活もできているしそれでいいと思います。
・試行錯誤して苦しむこともある意味必要かもしれません。
ある意味「治したい」と一生懸命のときのほうが充実しているし輝いてい
る時でもあります。
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