2001年9月
◆森田で学んだことをどうやって身につけていったらいいのでしょうか。
人との関わり合いや、共感したりする中で身についていきました。
本を読んだり、本の内容を書き写したりして勉強しました。 症状で苦しんでしんどい思いをし ているのはそれだけ頑固だという証拠だと思います。頑固さをやぶっていくにはそれなりの努力も必要だと思います。
◆「林檎が落ちるのは何故か」とか「鉄瓶のふたがどうして ガタガタするか」とかいう問題が、 俗人には全く馬鹿げた事であるが、大科学者には、之が或る得がたき契機から想到したる大なる興味であり之がために は如何なる努力も犠牲にしようとする大問題である。俗人は「林檎が落ちるのは、ソリャ昔からきまりきっている じゃないか。ハッハ、、」と笑い、或は生死の問題に対しても「どう思ったっところで、人生は成るようにしかな らないだろう」とゲラゲラと嘲るようなものであろう。(森田正馬全集第5巻より)
会社の客先の人に対して言ったことが傷つけたり誤解されてしまったのではないかと悩みました。 遠くにいる相手のところに行って確かめたりあやまったりしようとしました。上司などに相談すると 「その程度のことでわざわざそんな遠くまで出張に行く必要はない」とあきれられてしまいました。
生きることに対し理想主義なところがあり、何をしに生まれてきたのだろうと悩んだり、 人生にとっていい出会い、めぐりあいを願ったり、そういうことばかり考えていました。 考えてもどうにもならないことをどうしたらいいのだろうとずっと考えたりしてしまいます。まわりからは 「なるようにしかならない」と言われたりします。「なるようにしかならない」という考えかたも大切かなと思い ますが、神経質はそういうふうにできる性格ではありません。
人生を完全燃焼したいというような思いが強く、充実感を求めてしまいます。そのわりには何も手を出さずに どうしたらいいのかというようなことばかり考えてしまいます。
こまかい現象にとらわれないような人には発見はできません。「これさえなければ」などと邪魔者あつかいしたり、 おそれたりしてしまうとその先を見ようとしなくなります。なぜこわいのか邪魔なのか観察しだすとそこから先が 見えてきます。まんざらでもない、じっくりみてみようというふうになってきます。
◆友達もつくりたいし、のめり込めるようなものがほしいし、いろいろなこともやってみたいのです がなかなか手がだせないし、手を出しても長続きしません。
とりあえずなんでもやってみたらいいのではないですか。
結果をあせりすぎているのではないですか。
客観的に自分を観察できるよう日記をつけてみてはどうですか。いっぱい書こうとしたり、 決まった時間に書こうとするのではなくちょっとした空き時間にあった出来事、気が付いたことを書きましょう。 人生も予習、復習が大切です。何かをやろうとしたら工夫が必要です。
楽しんで勉強はできません、勉強はしんどいものです。事実を知りましょう。 まわりの事や人をを観察しましょう。まわりの変化に気づけるようになりましょう。
人付き合いの方法を研究するより、人間性を磨きましょう。
神経質者は最短距離を走ろうとしてしまいがちです。寄り道をおそれなくなると、あれもいいこれも いいというふうになり寄り道が苦にならない生き方ができます。
とじる